悪性黒色腫

皮膚の一部が変色するがんの一種

「悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)」は、皮膚の内部の細胞が腫瘍化しておこる皮膚がんの一種です。

人間の皮膚は表皮・真皮・皮下組織という3つの層によって成り立っています。
このうち体の表面に近い表皮にはさらに角質層・顆粒層・有棘層・基底層という4つの層によってなっており、生命活動による代謝により下から上へと持ち上がっていくようにして入れ替わりが行われます。

しかしほくろやシミ、そばかすといった皮膚に常に残り続ける色素もあり、そうしたものは皮膚細胞の一部にメラノサイトという色素細胞ができることにより発生します。

表皮基底層にあるメラノサイトは誰の体の中にもあり、通常であれば健康に問題なく機能をしていくものなのですが、何らかのきっかけによりメラノサイトが変形をしてメラノーマとなり長く皮膚に残ってしまうことがあります。

これが悪性化することで腫瘍となりがん細胞として拡大していきます。
メラノーマができる場所は特に決まっておらず、足の裏や手のひら、爪、顔、胸、背中など広範囲で発生する可能性があります。

症例としてはあまり多くありませんが、眼球や鼻の中、口の中、肛門といった場所に発生することもありなかなか発見ができないというケースもあります。

それまでなかったようなほくろができたり、それが大きくなってきていたりしたら悪性黒色腫の可能性が高いため早めに皮膚科を受診した方がよいでしょう。

悪性黒色腫のできる原因と早期発見のコツ

本来悪性黒色腫は白人に多く発症する病気です。
しかし日本人の発症例もゼロではなく、人口10万人あたり1~2人の割合で発症をします。

厚生労働省の統計によると2011年度の日本国内の患者数は約4,000人となっており、女性の方が若干多く発症しています。

また発症年代は50歳代から急増しており60~70代の発症率が大半を占めます。
ただし20~40歳でも発症例があるため誰にでも可能性のある病気あるということは知っておきたいところです。

悪性黒色腫の原因は、遺伝的な要因と環境要因の両方が関係していると言われます。
白色人種の発症率が高いということから遺伝的な要因がかなり大きいということははっきりしていますが、その他に環境要因として「紫外線を多く浴びる」「特殊な薬品を長く使用した」といったようなことも関わってきます。

悪性黒色腫を早期に発見するためには、自分の体に新しくできたほくろがないかということに注意することが大切です。

特に「形が非対称」「辺縁がギザギザしていて色のにじみがある」「色にムラがある」「大きさが6mm以上ある」「大きさが拡大したり形が変わってきている」といったものは要注意です。