職場の選び方

選択

研修医は職場選びが大切

これから研修医になる方はどの病院で研修を受けるのかを選ばなければいけません
研修医とは社会人として働く立場になっているため、病院は職場となります。
職場の環境に注意して選ばないと、よい研修を受けることができなくて、過酷な労働環境の中で働かされることになるでしょう。

病院選びで失敗してしまう原因として、多くの人は口コミを頼りにしているということです。
病院という組織はブラックボックスな部分が多いため、なかなか正確な情報を集めることが難しいです。
そんな時に先輩や友達からの噂や先入観などによって、簡単に病院を決めてしまう人がいます。

安易に病院を選んでしまって失敗した人はたくさんいるため、きちんと自分で考えることが大切です。
たとえば、大きな病院だからといって、必ずしも良い研修を受けられるわけではありません。

その理由は、大病院というのは派遣医師で成り立っていて、センター長であってもそれぞれの診療科についてきちんと把握していないからです。
派遣元の大学が違うことによって、医局の壁が生じるため、それが研修にも影響を与えてしまいます。

たとえば、研修医が具体的な要望をセンター長に伝えたとしても、それが必ずしも通るとは限りません。
センター長がたとえば小児科の医師だったとしましょう。
自分と同じ科か仲の良い医師には気軽に頼むことができたとしても、まったく関係のない診療科の責任者、たとえば消化器科の部長に対して研修医からの要望を伝えることは難しいです。
大病院ではこのように相互連携が上手く取れていないということを考慮しておくべきでしょう。

噂やイメージに左右されない

それでは、大病院と比較して小規模病院にはどのような特徴があるのでしょうか。
小規模病院の場合は、院内にいる医師の数がそもそも少なくて、多くても30人程度となります。
このぐらいの人数であれば、医師同士が気軽にコミュニケーションを取ることができて、自分の診療科以外の事情についても詳しくなるでしょう。

研修医がなにか困ったことがあれば、一緒になって事態を改善するために行動してくれることも多いです。
病院全体で研修医の面倒を見ようという意識が高いところが多いため、研修先としてはとても恵まれた環境となります。

上記はあくまでもこのような傾向があるという話であり、必ずしも大病院よりも小規模病院の方が優れているというわけではありません。
大切なことは大きな病院だから安心だろうというような先入観やイメージを捨てることです。
そして、できるだけ信頼性の高い情報を集めて、総合的に職場選びを行うことが大切です。