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椅子に座って患者を待つ仕事ではない

座る

医師は積極的に行動するべき

医者というのは病院内で椅子に座って患者を待つ仕事であると考えている人が多いです。
実際にそのような態度で働いている医師はたくさんいます。
また、これから医学部に入って医師になろうとしている方にもこのようなイメージをもっている人はたくさんいます。

しかし、医師の本来の目的というのは病気や怪我をしてしまった人を助けることです。
病院に外来としてやってきた患者のことだけを考えていればいいのではありません。
自分が必要とされる時や場面に備えて、常に準備をしておくことが大切です。

たとえば、かつてJR福知山線の列車脱線事故がありました。
>>http://www.mlit.go.jp/fukuchiyama/
この時に済生会滋賀病院では事故情報を受けて、いち早く医師たちが準備待機していました。
そして、出動命令がなかなか出なかったために、自分たちの判断で救助隊を出動させました。

この済生会滋賀病院の判断により、多くの命が救われました。
がれきの下の医療を行うことにより、生存者をすべて救助することに成功したのです。
済生会滋賀病院は事故現場とはかなり離れた位置にあるのですが、そのような位置にいながら人命を救うために行動に出ました。

自主的に行動する

JR福知山線列車脱線事故が起きた時には、近隣市民の皆さんも活動しました。白衣の人物
企業や団体、住民、通行人などが協力し合って、救助活動に取り組んだのです。
大量の飲料水を持って駆け付けてくれた人や、車内の座席シートを利用して臨時の担架として利用した人もいました。

救急車が到着するまでの間に負傷者たちを励ましてくれた人もたくさんいたそうです。
スピンドル社という企業は工場内の敷地を通り道として開放しました。
大企業ではなく、救助活動を行えば企業が立ち行かなくなる可能性もありますが、救助に懸命になったのです。

上記のような行動を病院の医師たちが取ることができたのかをよく考えるべきでしょう。
このような事故の際には専門知識を有している医師たちの力は必要不可欠となります。
たとえば、旅客機内で急病人が出た際にアナウンスで医師が搭乗しているかどうかを探すことがあります。
この時に自分から名乗り出る医師もいれば、信じられないことに無視をする医師もいるのです。

これから医師になろうとする方は、病院内で患者を待つだけが仕事であると考えてはいけません。
時間や場所にとらわれず、医師を必要としている人のところにすぐに駆けつけることが大切です。
それが医師の役目であり、医師として絶対にやらなければいけないことです。

プライベートな時間であっても医師としての責任を持って行動することが大切です。
医師を必要としている人がいるならば、その人達のために医療を提供してあげましょう。
そのような気持ちを日本の医師が持つことによって、日本の医療はより良くなります。