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患者との良好な関係を保つには

患者との関係

患者と医者との関係を考える

これから医師になるに当たって、患者と医者との関係性を考えることは大切です。
確かに患者よりも医者の方が専門的な知識を有しているため、どうしても医者が優位な立場になりやすいです。
しかし、患者と医者とがお互いに協力をすることで初めて医療は成立するものです。

医者が心無い言葉を患者に浴びせかけることはあってはならないことです。
また、患者はどうせ専門的なことを言っても理解できないだろうと、説明を怠ってはいけません。
医者としてきちんと必要な情報を患者に提供することは大切です。

最近は、逆に患者の方が医師に対して暴言や暴力を振るうことが問題となることもあります。
救急車をタクシーのように利用している患者もいます。
このように患者の側も医師に対する接し方に気を付けなければいけないでしょう。

医者と患者の隔たりをなくす

医者と患者との関係性に問題のあるケースが増えていますが、これに対してどのように対処すればよいのでしょうか。
それはできるだけお互いの認識の相違をなくすことです。
きちんと患者とコミュニケーションを取って、誤った相互理解をなくしていくことが重要となるでしょう。

例えば一つの病気であっても、治療法が複数あることもあります。
そんな時に医者が楽な方、やりたい方ではなく、患者の望む方を選ばなければなりません。
しかし病床の患者が自分のやりたい方を冷静に判断できるか分からないので、医者が根気強く話を聞く必要があるのです。
患者に寄りそうことで、新しい手術法が生まれることもあります。
例えば眼瞼下垂という目の病気は、かつて瞼を切開する治療法しかありませんでしたが、腫れが大きく、術後しばらくは瞼が大きく腫れてしまうリスクがありました。
そこで、瞼に糸を通すだけの施術で終わらせる二重埋没法という手術が生まれたのです。
この二重埋没法は、患者に寄りそう気持ちがなければ生まれなかったかもしれません。

インフォームドコンセントという言葉を聞く機会が増えています。
これは必要な情報を知る権利が患者側にあるということです。
医師はきちんと患者に対して手術の内容やその効果、デメリットなどを含めて説明する義務があります。

さまざまな医療の問題がマスコミで話題となることがあります。
それらは換言すれば医師のコミュニケーションのまずさに起因するのです。
医師側がきちんと必要なことを伝えていれば、避けることができたトラブルはたくさんあります。

きちんと説明しないことによって、後で患者から文句を言われて、訴訟問題に発展するケースもあるのです。
これには患者側にも責任のあるケースがあります。
しかし、患者がきちんと理解しているのかを把握することも医師の仕事の一つです。

医師と患者の双方が賢くならなければいけない時代となっています。
そのためには、医師が賢い患者を作るために行動することも必要となるでしょう。
そのためには、患者ときちんと向き合って、相手の理解を深めるための努力が大切です。

患者との良好な関係を保つためには、コミュニケーションして、意思の疎通を図りましょう。
また、医師の方から患者が正しい医学的知識を持つように育てていく姿勢も大切です。
医師はただ診療をして、手術をしたり、薬を処方するだけではいけません。