海堂尊(作家)

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知識と経験と趣味

医療関係の免許を持っている人物として次に紹介するのは「海堂尊」です。
名前だけではピンと来ない人も居らっしゃるかもしれませんが、「チームバチスタの栄光」の作者である、といえば分かるのではないでしょうか。
海堂尊は現在でも医師として仕事をしている作家であり、医師としての知識や経験を活かして執筆活動を行っている人物でもあります。
さて、それでは海堂尊の作品はどのようなものなのでしょうか。

チーム・バチスタの栄光は元々「チームバチスタの崩壊」というタイトルで発表されていました。
この作品が「このミステリーがすごい!」という賞を受賞したことにより注目をあつめるようになり、テレビドラマや映画化などがされることになったわけです。
この作品は医療とミステリーを組み合わせた内容となっており、医療の部分においては自分の知識と経験が、ミステリーの部分においては趣味が反映されている内容です。

作品において特徴となっているのが、リアルに描写されている医療現場でした。
現場を知っている人物でなければ描く事ができないようなリアルな描写が行われており、これが現役の医師などからも評価されることにつながっています。
白い巨塔においても描かれ日本全国で人気となっていた「大学病院における医局政治と人間関係」というものを描いており、これとミステリーを繋げた内容となっていました。
大筋としてはバチスタ手術という心臓手術を行っている途中に謎の死を遂げた、というようなことをベースにミステリーが進行していくという内容となっています。

医師としての人物像

海堂尊は現在においても医師としても精力的な活動を行っています。
というより、あくまでもメインはそちらであり、小説の執筆の方は副業というような状況です。
速筆であることから仕事をしながらでも様々な作品を書くことができるということで成り立っていると言えるでしょう。

そんな海堂尊が所属しているのが「放射線医学総合研究所重粒子医科学センターのAi情報研究推進室」という所です。
海堂尊は現在ここの室長を努めており、「Ai情報」の利用推進を進める立場となっています。

Aiというのは「死亡時画像診断」のことを指しており、これを導入することによってさらなる医学の発展を進めるというものです。
これについては医学界でも推進の立場と反対の立場のものがおり、議論がわかれる部分となっています。
海堂尊はこのAiについて、反対の立場からデータを捏造して発展を阻害している、という理由で東大教授を批判するなど、目立った活動もしています。
しかしこの件においては名誉毀損として告訴され、最高裁まで争ったものの敗訴し、60万円の慰謝料支払いを命じられるという顛末となりました。