研修医はストレスとの戦い
医師になるためには研修期間を経る必要があります。
しかし、この研修期間中に挫折してしまう人や、最悪の場合は自殺してしまう方がいます。
その大きな理由は、ストレスが常にかかってしまう環境の中で仕事をしなければいけないからです。
研修医がストレスとの戦いであることは関係者以外にはあまり知られていません。
また、国や病院側からの対策もきちんと進められていない現状があります。
これから研修医になる方は、ストレスへの対処を考えておく必要があるでしょう。
研修医がストレスを感じる要因
研修中にストレスを抱えてしまうのにはいくつかの要因があります。
まず一つ目は生活ギャップがあることです。
医学生として生活していた時代と、医療現場の中で研修を受ける期間とでは大きな環境の変化が生じてしまいます。
研修期間中は長時間の労働を強いられてしまい、それと並行して研修を受けなければいけません。
これによって、プライベートな時間が減少してしまい、家族とも上手くコミュニケーションを取れなくなってしまうでしょう。
睡眠不足や疲労、生理的なトラブルなどによって、心身にストレスが蓄積されていきます。
時間外労働をやらなければいけなかったり、勤務時間外に呼び出しをくらってしまうこともあります。
仕事とプライベートの時間の境界があいまいになってしまい、24時間心が休まる瞬間がないのです。
また、研修医というのは社会人としてのギャップが生じやすい期間でもあります。
指導医や患者、看護師と関わらなければいけなくて、これらの間で板挟みになってしまいます。
人間関係が複雑になり、柔軟な対応を迫られるため、常にストレスを抱えて生きていくことになるのです。
他にも、自分はまだまだ未熟だと感じているのに、医師としての責任と行動を求められることがストレスとなります。
医療行為をすることによって、患者に悪い影響を与えてしまわないかとても心配になります。
一人前としての自信がないにも関わらず、医療行為をしなければいけないことがストレスとなります。
以上のような要因に加えて、十分なサポートを受けられなかったり、相談相手がいないことが、ストレスに拍車をかけてしまいます。
指導医とのコミュニケーションを上手く取れなくて悩んでいる人も多いでしょう。
これらのストレスを軽減するためには、できるだけ研修医に対するサポートが充実している職場を選ぶことが大切です。
そして、自分のストレスについてきちんと意識することが重要でしょう。